<高校野球兵庫大会:三田松聖3-2高砂>◇12日◇2回戦◇三田市城山公園野球場
高砂のエース右腕、鯨暁斗(くじら・あきと)投手(3年)は三田松聖の校歌を聞きながら、涙が止まらなかった。「チームのために全力で投げました」。初回からエンジン全開。強豪相手に7回まで1失点と力投し、しっかりゲームメークした。だが、1点リードの8回途中で足をつり、3人の走者を塁に残して無念の降板。「最後まで投げられず悔しかった…」。ベンチから懸命に声援を送ったが、代わった投手が逆転を許し、最後の夏が終わった。
スコアボードでひときわ目につく「鯨」の1文字。名字由来netによると、全国に約410人だけというレアな名字だ。本人も「珍しいから、対戦相手にも覚えてもらえるし、良い名字だと思う」とお気に入り。勝ち続けてもっと「鯨」の名をとどろかせたかったが、全力を尽くした結果を受け止め、最後はすがすがしく言った。
将来の夢は消防士。「たくさん勉強して、人の命を助ける仕事をしたいです」。社会の大海原で「鯨」が輝きを放つ。【齊藤龍平】

