春夏連続甲子園出場を目指す熊本国府が天草工を8-1で下し、初の決勝進出を決めた。

ドジャース山本由伸投手のフォームをまねるエース右腕、坂井理人(さかい・まさと)投手(3年)が8回3安打1失点。今夏4戦全先発で計27回1/3を3失点の安定感でけん引した。熊本工は九州学院との名門対決を5-1で制し、3年ぶり23度目Vへ王手をかけた。

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高校球児の“さかい・まさと”が、またしても正義のヒーローとなって、夏初V王手に導いた。

準決勝は4戦連続先発とあって「疲れはあった」が、参考にするドジャース山本由伸投手のフォームから投げ込む低めの制球で安定感があった。3回2死三塁から、中前にポトリと落ちる当たりで1失点したが「打球は詰まらせたし、いい投球はできたと思います」と涼しい顔だった。

今春センバツ後、特に下半身中心のウエートトレに取り組み、体重は67キロから70キロに増量。ブルペン投球は1日20球から70球に増やしたことでキレが増した。「回転数が増え、全部ヒットを打たれていた高めはファウルになっている」と成果を実感している。「ランニングはゆっくり30分かけて行っています」とし、暑さ対策も講じてきた。

そのかいあって、今夏4戦全先発で計27回1/3を3失点と結果を残した。この日、8回でマウンドを譲ったが「最初から最後まで自分で行くつもりでマウンドに上がっています。9回まで投げられる配球をキャッチャーと話しながらやっています」と責任感も十分だ。

名前でイジられることはないが、今夏修了式で校長先生から名前を呼ばれた際、後付けで「俳優の」と冗談で言われて、あらためて意識した。ちなみに、人気を博したドラマ「VIVANT(ヴィヴァン)」では、堺雅人(さかい・まさと)がテロ組織から日本を守る秘密組織の一員を演じている。意識する訳ではないが「そういう系は好きなので見ました」と刺激。著名俳優に負けない活躍でチームを救った。

甲子園へは「春夏連続で甲子園に行けるのは自分たちだけ。プレッシャーはあるが、プレッシャーを力に変えて頑張って行きたい」。熊本工との25日決勝戦もヒーローになる覚悟でいる。【菊川光一】

◆坂井理人(さかい・まさと)2007年(平19)1月5日生まれ、熊本市出身。野球は城山小3年から城山クラブで始める。三和中野球部で中3夏に九州大会出場。熊本国府では1年夏からベンチ入り。背番号は昨夏11で秋新人戦からエース。今春センバツ近江戦で春夏初出場初勝利に貢献。172センチ、70キロ。右投げ右打ち。

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