京都国際が3年ぶり2度目の8強入りを決めた。日本ハム新庄剛志監督(52)が母校・西日本短大付(福岡)の応援に駆けつけた一戦。先発した中崎琉生投手(3年)が今大会最多となる14奪三振の完封勝利を飾った。大社(島根)は早実(西東京)との激闘を制し、93年ぶりの夏8強入り。智弁学園(奈良)、神村学園(鹿児島)も勝利し、8強が出そろった。準々決勝4試合は19日に実施される。

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143球目を投げ終えた中崎は左手で小さくグラブをポンポンとたたき、力強く左拳を握った。2試合で計22安打、19得点の強力打線を7安打に抑え、2試合連続完投となる完封勝利だ。新潟産大付との2回戦では1学年後輩の西村一毅投手が完封し「先に完封されたので、自分も絶対にしてやる」と燃えていた。「素直にうれしい気持ちでいっぱいです」と破顔した。

「新庄劇場」に動じなかった。西日本短大付OBの日本ハム新庄監督が母校の応援で聖地に来場。試合前に歓声が湧き、左腕もバックネット裏に視線を向けた。「結構アウェーだなって思ったんですけど、試合中はあまり気にすることはなかった」。130キロ台中盤の直球とスライダーを両サイド低めに丁寧に集め、計14奪三振。2戦合計26奪三振と出色の投球で、「中崎劇場」に変えてみせた。

2学年上の憧れの先輩から金言を授かり、体現した。21年に2年生エースとして夏4強入りへ導いた森下(現DeNA)から、マウンド上での立ち振る舞いを教わった。「自分1人で野球をやっているんじゃない。ピンチの時こそ周りに声をかけよう。みんなが守ってくれるから」。この日は5度のピンチを背負うも、冷静に周りを見渡して声をかけ、全員で乗り越えた。

夏の甲子園用にグラブを新調し、心機一転して聖地に乗り込んだ。これまでライトベージュ色を使っていたが、「夏やし、赤がいい」と赤色をチョイス。手を入れる箇所には「風のように速く、雷のように強く、誰よりもマウンドで強い気持ちで、試合巧者になるために」との思いを込めた「疾風迅雷」の刺しゅうを施した。大舞台で文字通りの投球を見せつけた。

準々決勝の相手は同じ関西の智弁学園に決定した。「目標は3年前の先輩たちを超えること。西村と2人でマウンドを守り切って、日本一を達成できるように頑張りたい」。悲願の初優勝まで一気に駆け抜ける。【古財稜明】

◆大会15完封 京都国際-西日本短大付戦で今大会の完封は継投を含め15試合目。夏の大会で15試合以上は89年(18試合)以来35年ぶり。