石巻が角田に逆転サヨナラ勝ちし、1回戦を突破した。20日に試合が行われるも、降雨により8-6と石巻リードで継続試合に。6回表1死満塁、角田の攻撃から再開した。石巻は、この回に逆転を許すも、1点を追う9回2死走者なしから3連打で同点、逆転に成功した。最後は斎藤大聖捕手(1年)が左越えにサヨナラ二塁打を放った。
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誰がこの幕切れを予想しただろうか。石巻は9回2死走者なしから2連打で追いついた。斎藤はネクスト・バッタースボックスからその光景を見ていた。「つないでくれたからには、自分がここで決めるしかない」と全てを懸けた。1ボールから外角低めの直球を捉えた当たりは左翼手の頭上を越えた。2日にわたったゲームに終止符を打ち「とにかくホッとした」。駆け抜ける表情は硬かったが、歓喜に沸くナインに迎えられようやく笑みがこぼれた。
8-6とリードしているとはいえ、6回1死満塁、カウント2-0のピンチで継続試合が宣告された。翌日も悪天予報だったため、再開は翌々日。空き日のミーティングで早坂憲人監督(41)からは「8-10まではOK」と4失点まで許容された。この言葉が勝利のカギになった。再開直後の押し出し四球や安打で3点を失い、逆転されるも「3失点で抑えられてラッキーでした」と斎藤。4失点未満で踏みとどまり、動揺はなかった。「すぐに焦る子たちなのでじわじわ追い上げる感じで。常にギリギリで、最後ちょっと勝てれば」と指揮官の狙いが当たった。
斎藤は1年生ながら正捕手をつかんだ。先輩投手とのバッテリーが多い中で、参考にしているのは元ヤクルト捕手の古田敦也氏(59)。同氏が引退した07年はまだ生まれていなかったが、野球ゲームで存在を知った。「『しっかり投げていきましょう』とか、はっきりした声掛けは先輩相手でも意識している」。連打や四死球の際のタイムの取り方なども参考にしている。
プレッシャーを感じながらも「2番を背負ったからには(プレッシャーを)忘れるくらいのリードで勝利に導きたい」と覚悟も十分だ。地元石巻での人生初サヨナラ打。勢いそのままに勝利への先導役を担う。【木村有優】

