昨秋の明治神宮大会優勝の九州国際大付(福岡)が、日米球界で活躍したイチロー氏(52=マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)から差し入れされたカツサンド効果で神戸国際大付(兵庫)に延長11回4-3で逆転サヨナラ勝ちした。

   ◇   ◇   ◇

勝利の瞬間、2年生遊撃手はベンチを指さしガッツポーズで絶叫した。人生初サヨナラ打は、指揮官の聖地初采配初白星をもたらした。2-2で延長タイブレーク11回表に1点を勝ち越されたがその裏だ。2死一、三塁から3番吉田秀成(しゅうせい)内野手が、左越えへ逆転サヨナラの2点適時二塁打を放った。「数日前から、相手投手のスライダーをずっと研究していた。自分が決めるから俺に回せとずっと言っていて、自信はあった」としてやったりの表情だ。

昨秋の神宮大会決勝の再現となった一戦は2時間47分の激闘。23年8月就任の楠城(くすき)祐介監督(42=元楽天、ヤクルト)は「耐えて、好機でつかみ取るのがうちのスタイル。耐えて耐えて、チャンスが来るまで頑張ろうと声をかけていました」と振り返った。

大会中、昨年同校へ指導に訪れたイチロー氏から特別な差し入れがあった。宿舎へ51個のカツサンドが届けられた。吉田も初戦の前夜に「絶対に勝つと願掛けしながら」と3切れをほお張った。「(指導した高校が)甲子園に出たら、必ず贈り物をしている」と耳にしていた指揮官。「贈られた高校は負けていないと。いろんなものから守ってもらいました」と粋な行動に感謝した。

2回戦は4安打完封の門倉昂大を擁する専大松戸(千葉)と対戦する。「縁起物」のパワーで初戦を突破した昨秋の王者が初のセンバツVに向けて頂点まで突き進む。【中島麗】

◆神宮大会決勝の再現 九州国際大付が、昨秋の明治神宮大会決勝で対戦した神戸国際大付に再び勝利。神宮大会決勝カードが翌年センバツでも行われたのは、神宮大会出場校が地区優勝10校に限定された00年以降、03年中京8-5延岡学園、12年光星学院5-2愛工大名電に次いで3度目。3度とも神宮V校が勝利。

◆神宮王者15連勝 神宮大会優勝校は翌年センバツで10年大垣日大から延べ15校が全て初戦突破(センバツ中止の20年、神宮大会中止翌年の21年を除く)。

◆元プロ同士の父子監督勝利 プロ野球の楽天、ヤクルトでプレーした九州国際大付・楠城祐介監督(42)が、甲子園初勝利。同校前監督の父徹さん(75=元西武)も6勝を挙げている。父子ともプロ野球選手だった監督の甲子園出場は初めてになり、そろって白星をマークした。

◆イチロー氏指導校 九州国際大付は昨年11月、イチロー氏の指導を受けた。同氏が指導した高校は13校あるが、指導後の甲子園出場は智弁和歌山、国学院久我山、高松商に次いで4校目。過去3校は指導後最初の出場で8強以上の成績を残している。

【センバツ】山梨学院が4年連続初戦突破 大垣日大と九州国際大付はタイブレーク制す/詳細