滋賀学園は1点差で惜敗し、8強入りを逃した。敗れはしたものの、公式戦2度目の先発となった背番号「15」奥間賢投手(3年)が鮮烈な輝きを放った。

183センチ、90キロの大型左腕。昨秋の近畿大会の智弁学園(奈良)戦以来の先発登板マウンドだった。前夜のミーティングで山口達也監督(55)から先発を告げられ、「来た来た、ここでデビューしてやるぞ」と緊張よりも高揚感が勝ったという。初回、先頭から2者連続三振を奪う最高の立ち上がりを見せ、「あの場面が一番心に残っている」と、大観衆の中で自らの力を証明してみせた。

試合は一進一退の攻防が続いた。2回に失点した直後に「足を使って投げる」という本来のフォームを思い出し、低めのカーブとチェンジアップを武器に、最少失点で切り抜けた。6回に山口監督から「いけるか」と打診されたが、「楽しみが勝っていた」と迷わず続投を志願。山口監督も「今日は奥間と心中だと思っていた」と、その気迫に命運を託した。エースの土田らが本調子でない中、「ここまで連れてきてくれた仲間に恩返しをしたい」という一心だった。

公式戦で初めて完投した奥間は、終盤の球威低下や制球力を課題に挙げた。「きっちり投げられなかったところをつぶしていきたい」と話した。オーストラリア人の父を持つ大器は、「甲子園は自分の力以上のものが出せる場所だった」と充実感を漂わせた。

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