<高校野球千葉大会>◇24日◇準決勝

 成田が4-3で習志野を破り、決勝進出を決めた。

 最後の打者を空振り三振に抑えると、「唐川2世」成田・中川諒投手(3年)が両手を天に上げてほえた。気迫の136球がドラフト候補の山下斐紹(あやつぐ)捕手(3年)擁する習志野を圧倒。6、8回に山下から奪った空振り三振は、すべて直球勝負で140キロをマークした。近藤智椰捕手(3年)と配球について「4回にチェンジアップを打たれたから切り替えよう」と、直球でコーナーをつく投球に変更。功を奏し、5安打12奪三振と強力打線を完全に抑えた。

 昨秋の2回戦で対戦した際、全治3カ月の左足すねの疲労骨折をしながら強行登板したが、1-13で大敗。ふがいない自分に活を入れる。リハビリ期間は「エースとしての自覚を持つ」と決意し、護摩修行で精神面を鍛え、自信をつけた。尾島治信監督(41)から「投手は野手の5倍練習しないと信頼されない」と叱咤(しった)激励を受け、毎日一番遅くまで練習し成果が出た。

 29日、同校OBのロッテ唐川がイースタン・リーグで登板するため、成田を訪れる。同監督へ「(成田で)優勝報告待ってます」とメールがあったという。「唐川2世」が20年ぶりの夏出場を導く。【峯岸佑樹】