ロッテ1位で桜美林大の佐々木千隼投手(4年=日野)は、涙の4失点降板となった。

 桜美林大・佐々木千が、完璧に打ち砕かれた。4回まで1安打投球も、5回に4安打を浴びて今年自己ワーストの1イニング4失点。今年最短の5回で降板した。「今までで一番悔しい。これが実力。申し訳ない」。涙をこらえ、言葉を絞り出した。

 長所を消された。打者2巡目の3回以降、ボールになる変化球を見切られて計6四死球。「甘い球は確実に打たれた。思うような投球ができなかった」と悔しがった。直球は最速147キロも、制球に苦しんだ。「どの球種も良くない中で、抑えなきゃいけなかった」。責任を背負い込み、降板後は仲間に謝り続けた。

 09年に準硬式から移行して8年目のチームを、首都大学リーグ初制覇と初の全国舞台に導いた。試合後に明大・柳と握手をかわした佐々木千は「投げ合いは楽しみだったし、自然と高ぶる思いはあった。プロに向け、また一から頑張る」と再出発を誓った。就任4年目の津野裕幸監督(45)は「素晴らしい選手たちに出会えた」と目を潤ませた。【鹿野雄太】