ノーモア落球!! 阪神が3日、今季初の屋外ナイターとなる今日4日のDeNA戦を前に、敵地横浜でナイター練習を行った。

 50歳の誕生日を迎えた金本知憲監督は、1日巨人戦(東京ドーム)で敗戦につながる捕球ミスを犯した高山俊外野手(24)に「打つ方で2試合分、取り返せ。クリーンヒットで」とバースデー指令を出した。飛球処理の練習を繰り返すなど入念にチェック。ミス撲滅で、ネジを巻き直していく。

 横浜の空が薄暗くなっても、真っ暗になっても、高山は中堅で打球を追い続けた。自らの打撃練習が始まるまで50分近く、外野で体を動かし続けた。金本監督は言う。「当然ですよ。そういう姿勢も大事」。そして冗談を交えて「打つ方で2試合分くらいかえしてもらわんと。と言ったら力むから(笑い)2試合分くらいクリーンヒットで塁に出たり、ランナーをかえしてくれたらいい」と続けた。

 やられたらやり返せ。失敗したら取り返せ。金本監督が現役時代から肝に銘じてきた勝負の鉄則だ。この日、50歳の誕生日を迎えた指揮官らしい指令だった。2日前の悔しさがある。開幕3戦目の1日巨人戦、東京ドーム。2点リードの4回無死一塁でゲレーロのライナーが中堅高山を強襲した。落下地点に達したが、グラブに当てて落球。岡本の逆転3ランの引き金になった。金本監督も「自分の範囲のノーバウンド、捕らないと」と怒りをにじませた痛恨のミスだった。

 高山だけではない。この日は「ノーモア落球」をテーマに入念な飛球捕球の練習を繰り返した。薄暮で野手全員が空を見上げてキャッチ。その後、二塁付近に鳥谷、糸井、上本、高山らが集まり、話し込む。キャプテンの福留が指摘したのは声掛けについてだった。野手間への飛球について捕る選手だけが声を出す、これまでのルールを再確認した。30日の開幕戦で飛球を捕ったものの、二塁鳥谷と遊撃糸原が交錯。1日にも高山と右翼糸井が激突しそうになる肝を冷やすプレーもあった。ミス撲滅に向けて、細心の注意を払った。

 金本監督も「薄暮やったから。屋外の初ナイターやからね。初回の時間、ちょうどいい時間だったから。準備としては当たり前」と話した。東京ドームの悪夢を繰り返さないためにも、リハーサルを怠らない。今日4日からDeNAと2連戦。昨秋、泥だらけのクライマックスシリーズで敗れた相手だが、指揮官はきっぱり言う。「去年は去年で終わり。今年、新たにやるだけだよ」。守備で失敗した高山も4日は先発予定。意地が試されるナイトゲームになる。【酒井俊作】

 ◆高山の1日巨人戦での落球 2点リードで迎えた4回無死一塁、ゲレーロのライナーは中堅のやや右へ飛んだ。高山はいったん打球に追いつき、グラブに当てながらも体勢を崩し捕球できず。1死一塁になるはずが無死二、三塁とピンチは広がった。その直後に秋山が、巨人岡本に逆転3ランを浴びた。阪神はそのまま2-3で敗れ、開幕戦勝利の後2連敗。高山は「すみませんしか、言えないです。秋山さんに」とうなだれ、金本監督は「責任を持って。投手がかわいそう」と怒り心頭だった。