今年はどんな形で登場するだろう。ヤクルトの2年生、村上宗隆三塁手(18)だ。昨年、初打席で初本塁打を放ち、周囲の度肝を抜いた。9月16日の広島戦だった。岡田のフォークを右翼に引っ張った。実によく飛んだが、スタンドは「飛(と)んでもないルーキーだ」と騒いだ? 

高卒ルーキーの初打席初本塁打は、細川成也(DeNA)が17年10月3日の中日戦で記録している。それ以来の7人目。高校野球から1年足らずで、衝撃のデビュー。彼らを「高野(荒野?)の7人」と呼んでいる。ヤクルトでは広岡大志が16年9月29日のDeNA戦で放って以来、2人目になった。

村上は九州学院時代、52本塁打している。背番号55は、松井秀喜にあやかったものだろう。松井のデビューは93年5月1日のヤクルト戦で、初打席は二ゴロだった。初打席に限れば、村上の方が目立って「松井不出来(秀喜?)」。初本塁打は翌2日、高津臣吾からだった。

村上の1年目は、1本塁打に終わった。12打数1安打。それでもオフのウインターリーグ(台湾)ではイースタン選抜の4番を任され、本塁打、打点の2冠に輝いた。「2冠(未完?)の大器」。2年目を楽しみに待ちたい。【米谷輝昭】