日本新薬が3年ぶり2度目の優勝を飾った。東芝相手の決勝は、先発の榎田宏樹投手(30=日本文理大)が8回を被安打3の無失点と好投し、4-0の勝利に導いた。榎田は西武榎田大樹投手(32)の実弟。兄と同じ左腕投手が2度目のMVPに輝いた。

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日本新薬で西武榎田の実弟が152キロ右腕の宮川に投げ勝った。「自分は140キロが出るか出ないか。いつも通り、低めに丁寧に投げました」。一昨年夏の都市対抗野球後、激しい腹痛に襲われた。小腸や大腸などに炎症や潰瘍ができる難病の「クローン病」と診断された。1カ月入院し、今も8週に1度の点滴治療を受ける。「病気になってやれることをやるのが大事だと思った。それでチームに貢献できたら」。投球同様冷静に語っていた。