阪神岩田稔投手(35)は粘投実らず、2カ月ぶりの白星を逃した。5回4安打1失点で勝ち投手の権利を持って降板。9回に守護神ドリスが逆転サヨナラを許し、登板8試合ぶりの今季2勝目が消えた。

好投しても勝ちがつかないケースが多く、これで今季初先発した4月18日ヤクルト戦以来白星なし。それでも「僕は気にならない。成長していける投球を続けられている」とベテランらしく落ち着いた表情。「先発で5回はちょっと…。リリーフに負担をかけてしまった。そこは反省です」と自戒した。

1回は不運な内野安打から先制打を献上。2回も内野安打絡みで2死二、三塁まで持っていかれたが、2番佐野を空振り三振に仕留めた。3回以降の3イニングは無安打投球で追加点を許さず。各打者にファウルで食らいつかれる中、「そこに粘り負けないように」耐えた。

ただ、粘られた分、5イニングで97球と球数がかさみ、5回で無念の降板。7回途中8失点と苦しんだ8日・日本ハム戦の借りを返しきれず、悔しさが残った。次回は長いイニングを-。最後、そんな問いかけに「投げたいですね」と力を込めた。【佐井陽介】