今夏、大船渡・佐々木朗希投手が、岩手県大会で連投による故障を防ぐために登板回避したことが大きな話題となった。少子化や価値観の多様化に伴い、野球人口が減少している中で「子どもたちをいかにケガから守るか」が過去にないほどフォーカスされている。

誰もが聞いたことがあるだろう。「動作解析」という言葉も、比例して注目が高まっている。動きの1つ1つを、主に力学の観点から解析することで、正しい動きを探り、ケガを防ぐ。筑波大硬式野球部の監督で、同大准教授の川村卓氏(49)に、動作解析の視点から最善のパフォーマンスを生む方法を聞いた。

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スポーツ科学で野球を研究する筑波大・川村監督
スポーツ科学で野球を研究する筑波大・川村監督

◆川村卓(かわむら・たかし)1970年(昭45)5月13日、北海道江別市生まれ。札幌開成の主将、外野手として88年夏の甲子園出場。筑波大でも主将として活躍した。卒業後、浜頓別高校の教員および野球部監督を経て、00年10月、筑波大硬式野球部監督に就任。現在、筑波大体育系准教授も務める。専門はスポーツ科学で、野球専門の研究者として屈指の存在。