日本ハム金子弌大投手(36)が、今年を1文字で表す漢字として「新」を挙げた。

12日、洞爺湖町内のホテルで行われたファン納会に杉谷拳士内野手(28)と参加。今季、オリックスから移籍してきた「新」天地で残した成績は8勝7敗。来季は自身、チームの悲願である優勝を目指し、フル回転する。

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今年は「新」に染まった1年だった。金子は、笑顔で今季を振り返った。「全てが新しいことだったので。北海道に住むのも、チームメートも全てが新しいことだった」。昨年12月、オリックスを自由契約になり日本ハムに移籍した。「新」天地で迎えたプロ15年目は「新」鮮なことばかりだった。

移籍1年目はシーズンを通して奮闘した。登板26試合のうち、先発は19試合。チームが今季から導入した投手起用法「ショートスターター」や第2先発、中継ぎなど、臨まれれば、どんな場面でもマウンドに上がった。結果は8勝7敗、防御率3・04と前年を上まわった。「みんな温かく迎えてくれて、やりやすかったです」と「新」たな環境で、力を発揮した。

シーズン終了後にはフリーエージェント(FA)権を行使せず、残留を決めた。来季は開幕から、パワーアップした姿を見せる。沢村賞右腕も、今季序盤は緊張感を隠せなかったという。投手陣最年長の右腕は「今年1年、経験出来たので新しいことに不安はない。(来季は)もうちょっと地に足付けて、初めから出来るかな」と頼もしい。

この日、参加したファン納会で杉谷から「一番、優勝に飢えているのは金子弌大さん」と言われると、大きくうなずいた。質問コーナーでは「オリックスよりファイターズは楽しい?」という問いに「確かに楽しいです。(浴衣を着てのイベントは)なかったですし、新鮮です」と答えて沸かせた。来季は「新・金子弌大」を、マウンド上で証明する。【田中彩友美】