来季交流戦で子どもたちに勇姿を見せる。日本ハム大田泰示外野手(29)が15日、生まれ故郷広島・三次市で野球教室を行った。

地元の小学生にスイング指導を行い、ティー打撃を披露するなどして交流を図った。来年6月2日から敵地3連戦を予定する広島との交流戦を「見に来て欲しい」とし、活躍でふるさとへの恩返しを誓った。

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子どもたちへ大田が強いまなざしを向けた。生まれ故郷で行った野球教室。三次ロータリークラブ主催で開かれた同教室への参加は今回が初めてとなる。約1時間、スイング指導を中心に子どもたちと交流を図った。教室の最後には小学生数人を指名。自らトスを上げてティー打撃の指導も行い、子どもたちは目を輝かせた。「また来年来た時に(教えたことが)できていなかったらほんまに怒るけんね」。故郷の子どもたちというだけに特別な思いがある。「街が野球で活気づいてくれれば。足を運ぶ意味がある」。もっと上達して、将来プロ野球へと進んでほしい。その願いを言葉に込めた。

貴重な時間となった。「三次は田舎だから、野球選手と触れ合う機会はなかなかない。良い刺激になってくれれば。プロ野球を観る機会は昔に比べて増えたと思うけど、野球に興味を持ってくれれば子どもたちの夢も応援できる。その子たちを応援するのも僕らの仕事。やりがいにもなる」と話した。

教室の最後には、冗談を交え、会場を盛り上げた。小学生へ「(野球選手になるとしたら)どこ(のチーム)に入りたい?」と質問。広島との回答が返ってくると「カープか…。でも北海道もいいところだからな。セ・リーグはカープ、パ・リーグはファイターズね」。日本ハムの本拠地・札幌ドームには、広島の子どもたちはなかなか観戦に訪れることはできない。だが来年6月の交流戦は広島開催。「見に来て欲しい」と話した。

広島での交流戦は勝負強さが際だっている。巨人から移籍後2年目の昨季は3試合(すべてマツダスタジアム)に出場し、13打数6安打で打率4割6分2厘、2打点の活躍。6月18日の試合では初回に左翼席へのソロ本塁打を放っている。「活躍して喜んでもらえるような成績を残すのが恩返しだと思う」。プロ12年目の来シーズン、活躍する姿を見せふるさとに元気を届ける。【山崎純一】