阪神ドラフト5位の中京学院大中京・藤田健斗捕手(18)が地元滋賀で中学時代に所属した軟式クラブチーム「滋賀ユナイテッドジェイボーイズ」の激励会に参加した。ドラフト後初めて同チームを訪れ、記念品の捕手ミットなどを受け取った。後輩たちを前に「これから挫折やつらいこともあると思いますが、夢を諦めずに頑張って下さい」とエールを送った。
プロでの大活躍でビッグな恩返しも誓った。この日訪れた彦根市内の金亀(こんき)公園野球場はチームが練習するグラウンドの1つ。国宝・彦根城のふもとに位置して藤田も厳しい練習に耐え抜いてきた場所は、来年9月での解体が決定した。24年滋賀国体開催に伴い、多目的グラウンドに改修される。「ここでいっぱい練習したので、寂しいです」。当時を懐かしみ、後輩たちのためグラウンドを将来的にプレゼントする計画を問われると「やってあげたいですね。それくらい活躍したい。頑張ります!」と野望をぶち上げた。二塁送球1秒81の強肩にふるさとの思いを背負った。
厳しい練習環境を求め、地元長浜市から車で片道約1時間かかるこのチームを選んだ。池田茂監督の下、ウオーミングアップからグラウンド20周などハードメニューをこなし「現役時代は今すぐにでも辞めてやりたい気持ちだった」と笑って振り返った。それでも、恩師には「怖かったですけど、その中にも愛情があった」と感謝。中学3年間は「野球をやっていく上での土台ができた」と欠かせない期間だった。
現在はウエートトレーニングを中心にプロ仕様の体作りに励んでいる。自らメニューを考え、体の表面にあるアウターマッスル、深部のインナーマッスルなどを日ごとに強化。週1回は体のバランスを整える矯正日も取り入れる。「プロは体が資本。まずは1年間、しっかり戦える体力を付けて」。年明けの入寮から新人合同自主トレへと準備に余念がない。【奥田隼人】
○…池田監督は中学時代の藤田について「我々大人でもできないさじ加減ができる子。そこは卓越していた」とずばぬけたリーダーシップを明かした。チームの浮き沈みに機敏に反応し、盛り上げ役から叱咤(しった)役までこなして監督の代役を担ったという。チーム出身で初のプロ野球選手となり「いつまでも子どもたちの憧れの的でいてほしい」とエールを送った。



