“力自慢”なら、若者には負けられない。日本ハムの4番中田翔内野手(31)が7回、ド派手なアーチを左中間席へ架けた。9日、ヤクルトとの練習試合(神宮)で、長谷川宙輝投手(21)の直球をフルスイング。無観客のスタンド中段に飛び込む2ランとなった。1回に右翼中段へ3ランを放った相手の4番、村上宗隆内野手(20)に負けじと、パワー全開だ。練習試合再開後、2本塁打目。4番が乗ってきた。

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パワフルなアーチ合戦なら、この男も負けていない。日本ハム中田が0-4の7回、反撃の号砲を響かせた。無死一塁、ヤクルト長谷川が投じた3ボールからの4球目。ファーストストライクの146キロ直球を豪快に振り抜いた。無観客の左中間席中段に飛び込む2ラン。「若干、風はありますけど」と謙遜しながらも「ノースリーから打ちにいくことは、試合ではほぼない。積極的にいけて良かった」と、うなずいた。

練習試合だからこそ、打ちにいけた。「今、こういう練習試合の時でしか試せない。ノースリーから1球で仕留めにいくのは、なかなか難しいこと。ましてや負けている試合では、度胸がいる。いちかばちか」。前のめりな闘争心が、鋭い打球に乗り移った。

オープン戦では、おもしろいように本塁打を量産した。開幕延期で水を差された形となったが「(打撃の状態は)普通じゃないですか」という本人の言葉よりも、状態は良いように見える。「オープン戦の時期に比べたら、まだまだ。でも、バットはしっかり振れている。あとは感覚」。満足いくスイングを求めて、まだ試行錯誤を繰り返す。

2人の若き大砲に、パワーを見せつけた。1回には、相手の4番村上が右翼席中段へ3ラン。8回には後輩の万波がバックスクリーンへ大きな1発を披露したが、ピンポン球のように打球を飛ばす中田の力強いフルスイングは、三十路(みそじ)を超えても健在だ。これで、2日に練習試合再開後は2本塁打目、出場全5試合で打点を記録中と頼もしい。昨季開幕のオリックス戦(札幌ドーム)では、サヨナラ満塁弾で主役となった背番号6。ようやく見えてきた開幕へ、4番のバットがノッてきた。