緩急自在に18・44メートルを支配した。楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が、実戦デビューで2回1安打無失点と好投。「胸を借りるつもりで思い切って投げた」と言葉には初々しさが交じったが、マウンドでは最速150キロをマークし、中軸の西川を速球で空振り三振、1発を放った中田はチェンジアップで3球三振に抑えた。

150キロの数字にも浮かれず、自らが感じたプロの世界と結果を冷静に分析した。速球で押し込めた手応えは感じながら「巨人の平内君が151とか出しているので。相手バッターも初見でもありますし、おごることなく」と数字より内容を注視。この日は39球中、8球カーブを投じたが、捕手の太田に配球面の質問をする意欲も示した。

反省点もプロ仕様だった。野村の右前打は外角低めを狙ったのが少し高めに浮いた速球。「低めから伸びていくような球を」と修正点に挙げた。石井一久GM兼監督は「テンポも真っすぐのキレも変化球のコントロールも良かった。(先発ローテの)資格を持った投手だなと思った」と評価。田中将、岸、涌井、則本昂ら豪華先発陣入りへ、順調に踏み出した。【久保賢吾】

▽楽天ドラフト2位高田孝一投手(22=法大、実戦デビューで1回1失点、最速151キロ) しっかりとストレートが投げ込めたことと腕を振れたことが良かった。反省点は2アウトからの失点と変化球の精度です。