5月の第2日曜日は母の日。プロ野球選手たちが、母へ感謝のメッセージを寄せました。ロッテの守護神・益田直也投手(31)は今年も故郷の母に感謝の花を贈った。厳しくも温かく育てられた少年時代。オンラインインタビューで思いを口にした。

益田は母の日への思い入れが強い。球場に母子家庭のファンを招待する活動を続けてきた。益田自身、母しのぶさんに女手一つで育てられた。おっかぁと呼んでいた。母はいつも仕事をしていた。「僕、鍵っ子だったんですよ」と明かす。

「平日は学校から帰っても、練習から帰っても、基本的には誰もいない。自分で風呂に入って、作ってくれたごはんを温めて食べて。毎日寝る前に、仕事中の母に電話していたのがすごい記憶にあります。その日あったことを話して」

和歌山県内でも有名な少年野球チームでプレーした。練習は毎日。指導者も厳しかった。でも。

「母親の方が怖かったです(笑い)。勉強では全く怒られなかったけど、野球でエラーしたりすると、帰りの車で怒られて。本当に厳しかったけれど、ずっとプロ野球選手になりたいって言ってたし。勉強では怒らないから、とにかく野球を頑張りなさいって、ずっと言われてました」

それでも週末の食事は親子水入らずだった。試合の反省会になることもあったけれど、ささやかな時間がうれしかった。

「良かったら良かったで褒めてもらえたし。厳しかったからこそ、負けないように頑張っていこうと思えるようになりました」

タフな局面で投げる不屈の精神は、おっかぁが鍛えてくれた。「母の日には毎年、花を贈るようにしています。なかなか感謝の言葉を伝えるのは照れくさいので…」。最終回、ピンクのユニホームを着て、見事に3者凡退。白球に込めた。