へい、お待ち! 鬼門のペイペイドームでロッテのブランドン・レアード内野手(33)が2打席連続アーチをかけた。

2回に4号左越えソロ、4回には逆方向への5号右越えソロを放ち、好投した二木康太投手(25)を援護した。昨季から越年10連敗中だった福岡での負けを止め、今季最多タイの貯金3。チームは2連勝で、4月22日以来の2位に浮上した。

レアードが今季被本塁打ゼロだったソフトバンク武田から、右へ左へかっ飛ばした。まずは2回先頭、3ボールから甘く入ったスライダーを左翼スタンドへ。止まらない。4回1死では外角高めへの初球ストレートを逆方向に運んだ。「ライトはなかなかないけど、いいスイングができた証拠。スシが握れてよかったです」。軽快に1日2貫をこしらえた。

「自分の結果以上に、チームが初戦を勝ったのが一番」と言った。そのはずだ。長らくいい思い出のない球場だった。ペイペイドームでは昨年10月10日以降、クライマックス・シリーズ(CS)2試合を含めて3月まで越年10連敗。この間、援護点は1試合平均2・1点。それがこの日は4回までに4点。開幕戦のリベンジマウンドに立った二木を序盤で楽にさせた。

中村奨、角中と打率が残せるクリーンアップを、リーグトップ10本塁打のマーティンとレアードで挟み、打線の重厚感が増している。「マーティンもいいスタートを切れたと思うし、負けじとしっかり戦っていきたい」。加入したばかりで日本野球に不慣れなエチェバリアを2人でケアし、助っ人の和を築いている。

昨季苦しんだ腰痛の手術明けで出遅れ、開幕1軍こそ逃したが5月早くも3本目。「今のところは思った通りにしっかりした打撃ができている。感じよく振れている」と手応えが伴う。コロナ禍で大好きなスシは外食できなくなったが、ウーバーイーツを駆使して深刻なスシ不足を回避。「何でも食べるけどウニとマグロが好き。ワサビ? 大好き!」。ピリリと辛い打線のアクセントに、6番レアードはなっている。【鎌田良美】

▽ロッテ井口監督(1ゲーム差に上位3チームがひしめく混戦)「いい形で打線がつながった。自分たちのゲームをやっていくしかない。2連戦なので明日も勝っていく」

▽ロッテ安田(先制打でリーグ最速30打点)「ボールスリーからでも打っていいというサインが出ていた。先制のチャンスだったので甘い球を仕留めようと思った」

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