巨人原辰徳監督(62)が「平成の怪物」に“世界一の称号”を与え、野球人としての節目をねぎらった。試合後の取材で自ら切り出した。「今日、松坂から電話があった。いろいろ話している中でさ。たぶん、世界中の中で、世界中の投手の中で、一番大きな舞台でたくさん投げた投手の1人だと思うよ。俺は、もう大輔の次に来る人はいないと思うよ。だって16歳くらいから放っているもんな」と受話器越しの松坂に思いを伝えた。

球界の一時代を築き、社会的ムーブメントも巻き起こしてきた。「松坂世代」-。実力者がそろうゴールデンエイジだったが、異論を唱える選手はいなかった。

原監督は日本代表の監督を務めた09年WBCで松坂にエースとしての役割を託した。「エースとして、キューバ、アメリカを相手に、城島と組んで、内角を構えたら逆に外にスライダーを放ったり、外に構えてシュートボールを放ったりね。そういう非常に対応力、順応力という点では城島-松坂のバッテリーというのは非常に印象に残っている。素晴らしいバッテリーでした。やっぱり世界一をとれたというのは松坂の力というのが非常に大きかったと思いますね」。世界一獲得の立役者として名前を挙げた。

ほれ込んだ怪物右腕の決断が発表された特別な七夕の夜。チームの連敗を2で止め、首位阪神と1・5ゲーム差に肉薄。松坂が愛し、愛された、聖地・甲子園に週末、乗り込む。