ロッテの前半戦が終了した。83試合を37勝34敗12分け。8月中旬からの後半戦を3位でスタートする。

開幕5連敗と苦しい始まりだったが、貯金3で折り返した。井口資仁監督(46)は「全体として今年はつながりが非常に良くなっているなと。外国人もしっかりと機能していますし」としながら「とにかく守りきるということを、後半もしっかりとやっていきたいと思います」と総括した。

攻撃面では、12球団最多の384得点を記録している。中村奨の安定が大きい。開幕3戦目以降は「3番二塁」で固定され、大きな波もなく、打率や打点でもリーグ上位をキープする。敗れた試合の9回の出塁後に代走を出されたのが2度あったものの、それ以外はフル出場だった。二塁守備は中村奨が全てをこなし、キャプテンとしてチームをけん引する。

ベテラン荻野は全試合に1番でスタメン出場している。ケガに悩まされ続けてきたプロ生活だが、ケアしながら好成績をキープし、前半戦を終えた。この2人にマーティン、レアードのコンビが効果的に絡んだ。2人で計113打点。マーティンは本塁打王争いをけん引し、レアードは例年以上に打率を上げている。

正捕手田村が4月下旬から約2カ月間、左足の肉離れで離脱した。相手データの少ない交流戦と重なったものの、田村不在の期間を16勝19敗5分けで何とか粘ったことも貯金3につながった。柿沼も一時離脱する苦しい中で、経験の浅い2年目佐藤都を中心にしのいでいった。

キャンプから強化指定された安田、藤原、山口はそろって開幕スタメンに起用され、壁にぶつかった。藤原は4月末に2軍再調整になり、フォームを作り直して7月に再昇格。走攻守に躍動し、チームを勢いづけた。山口も藤原に続くべく2軍で調整する。安田は打点でリーグトップに立った時期もあったが、波が大きく、スタメン落ちも増えた。エチェバリアの存在感が強まる中、後半戦は正念場になる。【金子真仁】