完璧な一撃だった。オリックスのアダム・ジョーンズ外野手(36)が2回無死一塁で左翼席中段に3号先制2ランを放り込んだ。ロッテ佐々木朗の2球目154キロを捉えた。

「いいボールが来たら、積極的に打ちにいこうと思っていたし、しっかりとミスショットすることなく打ててよかったよ! ありがとう、岡本バット」

巨人岡本和から受け取ったバットでの1発は7月11日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来だった。

夢舞台でUSAマークを胸に戦いたかった。東京五輪出場を熱望していたが、米国代表メンバーの中に「ジョーンズ」の名前はなかった。WBCなど代表経験豊富な36歳は、チーム編成の都合上、落選…。8月7日の東京五輪決勝。日本-米国は自宅のテレビで家族と見た。「アメリカを代表して、すごくプレーしたかった。でも、チームの方向性が違った。その決定は尊重している」。静かに前を向いた。

メジャー時代の全盛期のようなプレーはできない。衰えも自覚している。次なる野望は「オリックスで、頂点に立ってシーズンを終えること」。野球人として、尽力する。【真柴健】

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