中日からドラフト3位指名された九州アジアリーグ、火の国サラマンダーズ(熊本)の最速155キロ左腕、石森大誠投手(23)が24日、熊本市内のホテルで仮契約を結んだ。

火の国で培った「馬原イズム」を胸に“炎のストッパー”を目指す。契約金5000万円、年俸1000万円(金額は推定)。背番号は未定。

約1時間の交渉後、夢のNPB入りへ「さらに実感が湧いてきた」と言い、日本三大名城の熊本城をバックに両手でガッツポーズして引き締めた。

中日では、球界を代表するクローザーを目指す。入団後の抱負を問われ「自分としては1年間、馬原さんに抑えとして後ろを任され、ここまでの成績が挙げられた。中、後ろで自分の力を発揮し、1年通して試合に出たい」。中日三瀬スカウトも「1年目の開幕からバリバリ投げてほしい。個人としては後ろで、と思っている。競った場面でリードを守る投手になってほしい」と期待を寄せた。

火の国では、ピッチングGMから10月に監督就任したソフトバンクとオリックスで通算182セーブの馬原孝浩氏(39)から下半身の使い方などを徹底指導され、急成長。大学時代の最速149キロから6キロ増と大きく飛躍を遂げた。

現在、馬原氏から渡されたトレーニングメニューで春季キャンプへ向けて準備を進めている。馬原氏は「(火の国を)ベースにさらにパワーアップしてほしい。願いは太く長い選手になること。160キロを投げるポテンシャルも秘めている」と、球団創設初年度のプロ1号となる石森にエールを送った。【菊川光一】