巨人ドラフト2位のJR東日本・山田龍聖投手(21=高岡商)が、東京ドーム“公式戦デビュー”へ臨む。29日、ホンダ熊本との都市対抗野球の初戦を迎える。

「チームのためにも、応援してくれる方のためにも、チームJRで勝ちに行きたい」とスタンドと一体になって勝利を目指す。

プロ入り後は本拠地となる東京ドームのマウンドの経験は1度だけ。今大会前、オープン戦で投げた。硬めの土にも「硬い方が得意なので、だいぶ投げやすかったという印象。ちょっと傾斜が強かったので、それだけ意識すればなんとかなるかな」と勝負の地へ想像を巡らせた。

昨年までで都市対抗野球には11年連続出場中。重圧もあった。「去年は(現阪神の)伊藤(将司)さんが1人でほとんど投げて勝った。今年は伊藤さんがいないから負けたんだと、それだけは言われたくなかった」と原動力に変えた。

2日間で198球の熱投で出場権をつかんだ。ドラフト会議当日の10月11日セガサミー戦、9回から延長18回途中まで3安打1失点の超ロングリリーフも敗れた。しかし、翌日の明治安田生命戦で8回から延長10回を締め、勝利に貢献。最後の1枠にすべり込み「JR東日本みんなで勝ったと言えるように、今年行けて良かった」と安堵(あんど)した。

目標の日本一へ、意気込みはひと言、色紙に込めた。「チームのために」。期待を背負って東京ドームのマウンドに上がる。【小早川宗一郎】