エース復権で優勝に貢献する! 阪神西勇輝投手(31)が、4年契約最終年となる来季復活を誓った。

11月30日、西宮市内の球団施設で現状維持の年俸2億円プラス出来高払いでサイン。22年に向け「結果を出すしかない」と悲壮な背水決意を語った。移籍後3年連続2桁勝利が期待された今季は6勝9敗、防御率3・76と不本意なシーズン。けがにも泣かされた苦い1年を糧に、14年目に向かう。

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「結果を出すしかないと思っています」。交渉を終えた西勇は前を見据え、はっきりした言葉で来季にかける決意を語った。「矢野監督を胴上げすることができなかったので、その一員に加わって、しっかり優勝に導けるように。1試合1試合投げていきたいと思っています」。

移籍後3年目の今季は6勝9敗で防御率3・76。24試合に先発し、規定投球回をクリアする143回2/3を投げて通算100勝をマークした。だが、集中打を浴びるなど、夏場に2カ月以上勝てない日々が続いた。 1年を通して、体調も万全ではなかった。春季キャンプ中にぜんそくを発症して緊急帰阪。9月には寝違えで登録を抹消。今季最終登板となった10月13日の巨人戦では右肘違和感を訴え、2回途中で緊急降板した。チームを支えてきた右腕にとって、もどかしい日々の連続だった。

「ぜんそくだったりぎっくり腰だったり、寝違えもそうだけどけがが多かった。小さなけががちょっとした変化になって、制球やトレーニングを制限される部分が多かった。けがしないことが一番大事」。11月に31歳を迎えた。「若い気持ちで練習してオーバーワークになった」と反省。すでに右肘は回復したが、オフは年齢と相談しながら練習内容も見つめ直し、ケガをしない体作りを徹底する。

古巣オリックスの快進撃も刺激になった。「自分がいた時から若い選手がすごく勢いがありましたし、結果が出て素晴らしいことだと思います。来季はお互い頑張っていければ」。阪神が優勝していれば、関西ダービーが実現した可能性もあった。背水覚悟の22年シーズンに、闘志を燃やす発奮材料はたくさんある。

約1時間に及んだ交渉の席で、嶌村球団本部長は「来年は優勝するために君が軸になって」とハッパをかけたという。「本人もそのつもりだし、期待感が非常にある選手」とあらためて信頼を強調。西勇も「来季に向けて内容の濃い話でした」と心を新たにした。17年ぶりのリーグ優勝に、背番号16の復活は欠かせない。【桝井聡】

◆今季の西勇 初登板の3月30日、敵地広島戦で7回1失点と好投したが援護に恵まれず敗戦投手に。4月6日の巨人戦から3連勝と調子を取り戻したかに見えたが、ここから7戦勝ちなしの苦闘。6月18日の巨人戦で通算99勝をマーク。だが同25日のDeNA戦から足踏みが続き、通算100勝王手からの6戦6敗はNPB初だった。9月10日の広島戦で史上140人目、平成生まれでは巨人菅野に続く100勝を達成。19年の阪神移籍後は10勝、11勝ときたが、6勝でシーズンを終え、クライマックスシリーズ登板もなかった。