DeNA三嶋一輝投手が投げるシュートに、ブルペンで受けた戸柱も、打席に立った木塚投手コーチもうなずいた。

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新球に本格的にブルペンで取り組んでからわずか4日目。「バッターが嫌がるようなピッチャーにならないといけない。右打者の内側に曲がるスライダーやカーブの対になるボール。捕り手やバッターの反応はすごくいい」。第3クール以降の実戦練習で試すには十分な手応えをつかんだ。

今まで引き出しになかった球種だった。オフに取り入れようかずっと迷っていた。すると今季から復帰した小谷コーチングアドバイザーから「おまえ、シュート投げられるぞ。投げてみろ」と背中を押された。「投げたいなって気持ちから、よし投げてみようって気持ちにさせてもらいました」。持ち球に新たに加わる武器を見いだされた。

ブルペンでは小谷アドバイザーの教え子で、故盛田幸妃氏のイメージを伝授された。落合博満氏を通算50打数9安打に抑え、くしくも横浜時代に同じ17番を背負ったシュートの名手だった。映像を見て「やっぱりすごく(打者が)嫌がってる感じしますよね。三嶋はシュートがあるから嫌だなと思われるだけで武器になる」。山崎との守護神争いが待ち受けるプロ10年目、今キャンプでさらなる進化を遂げる。【栗田成芳】