中日立浪和義監督(52)が1万9952人が詰めかけた本拠地初タクトで逆転勝利を飾った。

5回、ヤクルト梅野の暴投で同点とすると、6回には高橋周の適時打で逆転に成功。2度の得点機を演出したのは大砲候補の3年目石川昂とドラフト2位鵜飼航丞外野手(22=駒大)。いずれも二塁打でチャンスを作る。トドメは山下の3ラン。秘蔵っ子の長打競演も重なり、うれしい本拠初星となった。

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「オープン戦ですが選手には勝ちにはこだわって必死になってやるよう伝えていた」。必勝を期して臨んだ新監督はチケット完売(上限2万人)で歓待してくれた熱い声援に勝利でこたえると「ありがたいですです」と地元ファンに感謝した。

王者ヤクルト相手に大胆なチャレンジも試みた。2回1死満塁の先制機に出したシグナルはエンドラン。ここは京田のバットが空を切り、大失敗に終わった。「リスクがあるので普通は満塁では出さない(サイン)ですが、(本番で)どうしても1点欲しいという場面でランナー三塁のときは出すケースがある。あくまで練習でやってみたのですが」と説明。課題の得点力向上へ、新たな選択肢を模索する姿勢を見せた。

選手起用でも根尾や伊藤らは打席増を主目的に2軍教育リーグに回し、郡司ら5選手を1軍に合流させた。「何人か見てみたい選手もいたし、(2軍も)ナゴヤ球場でやってますから」。現役時代、何度もバットで本拠を沸かせたミスタードラゴンズがタクトに持ち替え、最高の船出を飾った。

 

▽中日山下(7回、右翼席へ3ラン)「手応えは完璧でした。オープン戦ですけど、結果が出てよかった。打つだけでなく、守備や声などいろんなところでもっとアピールしていきたい」