BIGBOSSも“どすこいデス弾”に、お手上げだ。日本ハム新庄監督は試合後の第一声で「山川君には何を投げたらいいんでしょう」。アーチをかけられたら勝てない呪縛は解くことができず、2カード連続の負け越しが決まった。

新庄監督は素直に山川のすごさに脱帽。西武の主砲の特長を次々と明かした。

スイングは「振り切るでしょ。振り切った後に走る。走り打ちしない」。打つポイントは「体の中にボールを入れないところがいい」と前さばきで捉えられる技術に感嘆。打撃スタイルは「(体重移動で体が)前にはいくんだけど、そこまでいっていない。目がブレない。メジャーリーガーに多いタイプ」と分析した。

もちろん、タダでは終わらないのが新庄監督だ。試合前には三塁側ベンチ前で山川と談笑中に「万波君を呼んで『教えたって』って」。ド直球な要望に快諾した山川が万波へ送ったアドバイスの1つが「『バットの芯ってこれ(数センチ)だけと打者は思っているけど(当てられる部分は全体で)これだけあるじゃない。詰まっても(スタンドへ)いくから』って話をしていた。なるほどなって」。山川と同様に規格外のパワーを持つ万波に無双する長距離砲の思考を紹介したBIGBOSS。しっかりと将来へ向けて種はまいていた。【木下大輔】

○…先発再転向3戦目となった杉浦は、17年の日本ハム移籍後は最短KOとなる2回1/3を3安打5失点で3敗目を喫した。山川に浴びた2本塁打の前は、いずれも四球で走者をためていた。「制球が定まらず、苦しい投球になってしまいました。悪いなりに粘ろうとした中、ホームラン2本で大量点になってしまいました」と悔やんだ。

○…中島が今季初初打点をマークした。「2番三塁」でフル出場し、4回に中前適時打。6回には左前打で今季初の複数安打とし、直後に二盗にも成功した。12年連続盗塁となったが、チームは黒星。「チャンスで1本出て打点も付いた。勝ちたいので、勝てるようにどんどん打っていきたい。盗塁はサインが出たら、どんどん積極的にいければいいかなと思います」と、前を向いた。

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