秋山大警戒や! 阪神とAクラスを争う広島が27日、元西武でパドレス傘下3Aエルパソを自由契約になった秋山翔吾外野手(34)の獲得を正式発表した。ただでさえ、今季0勝9敗2分けと苦手にしている鯉軍団に、日米1476安打を誇る大物が加入。パ・リーグ時代から対戦経験のある西勇輝投手(31)も驚きの新戦力に警戒警報を出し、チーム一丸で打倒秋山、打倒広島対策を練る。

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秋山広島入りのニュースに、いち早く反応したのは甲子園で投手指名練習に参加していた西勇だった。「秋山さんとは西武の時から対戦しているし、嫌らしいバッターが入ったなと。広島か~。また強くなるんじゃないかなと思います」。さらに「ホームランも打てるし、際どい球は体勢崩しながら打つ。どこの球でも自分の軸で打つ」とスゴさを語る。自身もオリックス時代からの対戦成績が打率4割7分5厘。首位打者や最多安打など数々のタイトルを獲得し、日米1476安打を誇るヒットマンに最大級の警戒警報を出した。

阪神にとっては、苦々しい補強といえる。今季は開幕から広島に0勝9敗2分け。球団ワーストの11戦未勝利と異常事態が続いている。リーグ屈指の投手陣も、なぜか広島には防御率3.76と5球団でワーストだ。そこに西武時代の交流戦の阪神戦で通算3割4分7厘と好相性の秋山が加わると…。苦手チームの戦力アップは避けられない。

4位阪神にとって、2ゲーム差で追う3位広島は、まさに「目の上のたんこぶ」。首位を独走するヤクルト、追う巨人の前にまず倒すべき相手だ。シーズンは折り返しを過ぎて残りは69試合。4年連続でAクラスに入り、クライマックスシリーズに進出するためにも絶対に避けては通れない。7月には広島戦が6試合控えており、秋山のチーム合流の時期も気になる。

西勇も表情を引き締めた。「西武で対戦したときは何回も痛い目を見てるし、まあ大変ですね。(米国を経て)どれだけ変わって帰ってくるのか分からないので、早くデータを集めて研究したい」。ナインの思いを代弁して、何度も「研究」という言葉を使った。打倒秋山、打倒広島へ、チーム全体で対策を練る。【三宅ひとみ】

<秋山ってすごいんですアラカルト>

◆新人開幕スタメン 11年の開幕日本ハム戦に9番右翼で先発。西武の新人野手では球団81年岡村隆則以来30年ぶり。

◆連続出場 14年からの739試合全イニング連続出場はパ・リーグ最長で、金本知憲に次ぐプロ野球2位。同年からの825試合連続出場はプロ野球16位。

◆シーズン最多安打 15年に放った216安打はプロ野球最多記録。同年の打率3割5分9厘は球団最高。なおこの打率は、首位打者になれなかった規定打席到達選手ではパ最高。

◆連続試合安打 15年の31試合連続安打はプロ野球3位で、左打者では最長。

◆WBC 17年大会に出場。3度の8番スタメンを含む4試合に出場して打率3割の成績を残し、4強進出に貢献。

◆タイトル 首位打者1度(17年)、最多安打4度(15、17~19年)、ベストナイン4度(15、17~19年)、ゴールデングラブ賞6度(13、15~19年)。

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