「1日1ツイート」で監督に先発希望をアピールする。今季チームトップの10勝を挙げ、初セーブも記録した日本ハム伊藤大海投手(25)が26日、札幌市内でのイベントに参加。報道陣への取材対応で、SNSを用いて指揮官に訴えていく作戦を思い描いた。

新庄剛志監督(50)は、先発だけでなく抑えとしての能力にも注目しているが、自身は沢村賞獲得が目標。ネットを駆使し、意志を明確にしていく。

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胸のうちは、はっきりさせていく。伊藤は「先発がやりたい。僕の野球人生。考えが左右されることはない」と強い口調で話し出した。「それくらい言っていかないと後ろ(抑え)に回されそうなので」とし、「毎日ツイートしていこうかな。先発やりたい、先発やりたいって」と独自のアピール法を思い描いた。

新庄監督は伊藤に抑えの適性も感じており、今季は実際にシーズン終盤に2試合で救援登板させた。来季以降についても「補強次第」と含みを持たせている。だが伊藤には、譲れないものもある。「沢村賞が僕の目標。抑えだと取れなくなってしまうので」。あこがれの存在、ダルビッシュも07年に受賞した、先発完投型の投手に与えられる最高の栄誉を手にするため、積極的に“発信”していく。

来季目標も当然、先発投手としての数字を描いている。上沢が「180イニング15勝」を目標に挙げたことに対抗し、「僕は181イニングで16勝」と、あえてライバル心をむき出しにした。強いメッセージを出していくことで、自分にも重圧をかけていく。

この日は札幌市の応援大使として大倉山ジャンプ競技場を訪れ、98年長野五輪金メダルの原田雅彦氏(54)の案内で、スタート地点に登った。「あの高さから、あのスピードで。すごい。相当の覚悟がないと突き詰められない。僕もまだできることがある。もっと必死というか死にもの狂いで1つのアウトにこだわっていきたい」。貴重な経験を、3年目の飛躍につなげる。【永野高輔】

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