「香田駒大」が始動した。東都大学野球リーグ1部の駒大は1日、駒大苫小牧(北海道)監督として史上6校目となる甲子園夏連覇へ導いた香田誉士史氏(52)の新監督就任を発表した。香田新監督は、都内のグラウンドで会見を行い、指導を開始した。
朝8時30分。ピンと張り詰めた空気の中、グラウンドの一塁付近で香田新監督を囲み、部員約100人が集合した。「1日1日を大切に。根気をもって。それにいかに実戦で発揮できるか。確率をあげられるか。時間のかかることだが、みんなで頑張っていきましょう」と、約5分間、選手たちに訓示した。
昨年、日本選手権を最後に、西部ガスの監督を退任。ひと足早く1月20日、福岡から寮へ引っ越し。チームに合流した。母校監督として最初の仕事は部員100人の名前と顔を覚えること。「彼らに失礼だからね」。寮ですれ違うたび「おはよう、○○ちゃん」など、親しみを込めて声をかけると、選手たちは元気に笑顔で返事をした。この日行われた紅白戦では、攻撃側のベンチを行ったり来たり。サインの確認など、細かく指示を送った。選手の動き、プレースタイル、顔つき、どんな声かけをしているのか。コミュニケーションをとりながら、観察した。
31年ぶりに母校の練習着に袖を通すと、指導者としての血が騒いだ。「うれしい。朝、鏡を見てニヤニヤしてしまいましたよ。ワクワクした気持ち。でも、身が引き締まりますね」。現役時代、このグラウンドで太田誠駒大終身名誉監督(87)に教わった勝負への厳しさ、全力疾走がよみがえる。「当然、私が目指す野球は太田イズムの継承。そこに、私の経験値から選手との対話を大切に融合していきながら、生徒たちとともに日本一を目指していきたいと思っています」と、熱く語った。
駒大苫小牧で監督、鶴見大でコーチ、そして社会人野球の西部ガスでコーチ、監督と、アマチュア野球での指導経験は豊富。勝利だけでなく、野球を通して人を育てる指導も目指すところだ。「4年間の学生生活で社会に通用していく人材を輩出する。その中で、厳しい戦国東都で1部を死守し、日本一を目指す。これが私の使命」と、力を込めた。
駒大苫小牧監督として05年、主将として夏の甲子園連覇に導き、現在コーチを務める林裕也コーチ(36)との最強コンビで、大学野球界に旋風を巻き起こす。【保坂淑子】



