3連覇中のオリックスが、5月中にも自力Vが消滅する非常事態に陥った。

4点を追う8回に福田のプロ初の劇的満塁弾で同点に追いついたが、延長10回無死三塁で救援した5番手富山が田宮にサヨナラ犠飛を献上。借金が今季最多タイの6に膨らんだ。阪急時代も含めて逆転優勝した首位との最大ゲーム差は21年の11・5だったが、ついにデッドラインを越え、ソフトバンクとの差は12・5に拡大。最短29日にも自力で優勝できる可能性がなくなる。

終盤の流れはオリックスにきていただけに、中嶋聡監督(55)も頭を抱えた。「これで越せないというのが乗り切れないところ。普通に勝ち切らないといけないゲームで、こっちが追いつかれたりとかもあるし、本当に何かかみ合ってない感じはありますよね」。

投打ともに3連覇の勢いはない。投手陣では右の柱を期待された山下が先発3試合で0勝2敗、防御率6・43と振るわず、4月中旬から約1カ月間2軍調整。左の柱で開幕投手を務めた宮城は「左大胸筋の筋損傷」で今月10日に出場選手登録を抹消。救援陣も守護神平野佳が「右肘の張り」の再発でこの日離脱するなど、戦力が安定しない。

攻撃陣も広島からFA加入した西川が打率2割9厘に低迷。昨季首位打者の頓宮も不振で、今月17日に2軍降格となった。移籍2年目の森も5月は3割超えと状態が上げてきたが3、4月は大苦戦。21年本塁打王の杉本も2軍調整中で、今月は8~15日の4試合連続1点しか取れないなど、得点力不足は深刻だ。

メジャーに挑戦した山本と、日本ハムにFA移籍した山崎が昨季稼いだ“27勝分の穴”も大きい。この窮地で踏ん張れるか。王者の意地が試される。【古財稜明】

▼オリックスは最短29日に今季の自力優勝の可能性が消滅する。

ソフトバンクが29日までの5試合に全勝すると仮定。その場合、オリックス戦残り18試合に全敗しても、他球団との79試合に全勝すれば、最終成績は113勝28敗2分けで勝率8割1厘。オリックスが29日までに1敗5分け、または6敗なら、その後の95試合に全勝しても勝率でソフトバンクを下回る。

▽オリックス鈴木(中日から現役ドラフトで加入後初登板で、7回1死一、二塁から登板して無失点)「火消しの場面だったので、思った以上に力んだりはしましたけど、何とか抑えられてよかったです」

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