日本ハムの18年ドラフト同期高卒野手トリオが、今季4度目のサヨナラ勝利を呼び込んだ。延長10回の守備で同4位の万波中正外野手(24)がレーザービームで今季6個目の補殺をマーク。その裏に同2位の野村佑希内野手(23)が中越え三塁打を放ち、最後は同6位の田宮裕涼捕手(23)がサヨナラ犠飛を放った。チームは本拠地8連勝。2カードぶりの勝ち越しも決め、貯金も今季最多タイの「7」に戻した。
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田宮には、熱い気持ちが十分すぎるほど伝わっていた。延長10回無死三塁。「ジェイ(野村)が出てくれたので、僕が(三塁走者を)かえすだけだなと思って打席に立っていました」。きっちり捉えた打球は左翼への大きな飛球となり、自身初のサヨナラ打となる犠飛。4回の今季1号ソロに続いて、この日の2打点目で試合を決めると“ゆあスマイル”が輝いた。「ジェイもちょっと苦しんでいるのを見ているので。同期の同級生として僕もうれしかった」。心を揺さぶられたのは、同期が珍しく感情をあらわにした場面だった。
野村は集中力マックスで延長10回の先頭打者として打席に入った。初球の変化球を捉えると、打球は中堅の福田の頭を越えた。一気に三塁まで到達した野村は両拳を握り、魂のシャウト。「いろいろあったので…いろいろあって…いろいろ爆発しました」。日々、積もり積もった感情が爆発。代走が出てベンチへ引き揚げると「ちょっと恥ずかしかった」とわれに返った。あとは「裕涼が決めるかな」と同期を信じて笑顔の輪に加わった。そして、「ああいうプレーで0に抑えてくれたので、ありがたかった」と、もう1人の同期に感謝した。
延長10回表の守備でビッグプレーを見せた万波が、同期躍動の連鎖の起点となった。1死から俊足の山足が放った打球は右翼線に落ちた。ファウルゾーンのフェンスに当たり、難しいクッションボールとなったが、冷静に捕球すると二塁へレーザービーム。間一髪でアウトにし、ピンチの芽を断った。リーグトップの6個目の補殺がサヨナラ勝利への機運となり、ベンチ裏で次の打席に集中していた野村の気迫を引き出し、燃えた田宮がサヨナラ犠飛。最高のトライアングルが連動して、チームはエスコン8連勝となった。【木下大輔】



