日本ハム新庄剛志監督(52)が、現役時代を過ごした思い出の聖地で、昨季日本一の岡田阪神にカード勝ち越しを決めた。「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(甲子園)は、「6番投手」で起用した山崎の先制打など、新庄オーダーが大当たり。19年7月31日以来1765日ぶりに貯金を9に伸ばし、首位ソフトバンクとのゲーム差を3に縮めた。

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もう「せこせこ野球」だけじゃない。昨季日本一相手に2戦連続2桁安打で、今季9度目の零封勝ちだ。新庄監督は「気持ち良かったあ」。4回無死一、三塁では6番で起用した投手の山崎が先制打を放つと、8番伏見がバントでつなぎ(記録は犠打野選)、水野の右前打で追加点を挙げた。28日に予言していた下位打線での得点経過に「もう…もういいもう…当たらんでいい」と自身が驚いた。

阪神ユニホームでのサプライズオーダー交換から一夜、この日は自軍ユニホームを着用し“王道”メンバー表交換。岡田監督に「きのうは記念撮影ありがとうございました」とお礼を言うと、敵将から「あんなパフォーマンスせんでも勝てるチームや」と賛辞をもらった。「うれしいっすね。相手チームこそファイターズの野球をすごく分かると思うんで。さらに突っ走っていこうかなと思いますけど。せこせこ野球も加えながら」。小技も大技も使いこなせる試合運びが、名将に認められた。

罰金対策にも“せこさ”と大胆さをダブルで備えた。現役最終年06年の阪神戦では古巣ユニホームを着てノックを受けヒルマン監督にしかられており、この日は「吉村(統轄本部長)さんがいたら避けるように、隠れてました」。その上で「ルールブックには書いてないし、本当に(罰金)あるのかなあ。でもあったらあったで財布にはいつも77万円入れてるから」。いつ何が起きてもいいように、用意周到だった。

交流戦終了時点で、首位ソフトバンクとゲーム差2まで詰めておきたいと掲げていたが、早くも3差。この日の試合前、岡田監督には「セ・リーグをコテンパンにやっつけておきますね」と約束したが、31日からの本拠地DeNA戦を挟み、翌週はセ・リーグ首位の広島3連戦。鷹の背を追いながら、さりげなく大好きな虎の浮上を、アシストしていく。【永野高輔】

▽日本ハム水谷(前夜は1番で3安打、この日は2番でプロ初の4安打)「僕的には1番より2番の方がカッコいいと思うんで、モチベーションはちょっと上がって試合に入れました」

▽日本ハム水野(4回に2点右前適時打)「福也さんがお手本を見せてくれたので僕も何とか打てました」

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