<日本生命セ・パ交流戦:巨人18-2ロッテ>◇4日◇東京ドーム

巨人が驚愕(きょうがく)の“単打のマーチ”で好調ロッテに打ち勝った。「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦で同点の3回、助っ人ヘルナンデスからオール単打の9者連続安打で連なった。伝説の大逆転Vを飾った「メークドラマ」の96年以来の球団タイ記録をマーク。終盤まで攻撃の手を緩めず、23安打18得点で圧勝した。ロッテを交流戦首位から引きずり下ろし、ソフトバンクと並び首位タイに浮上した。

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巨人ベンチの阿部監督は“単打のマーチ”に、びっくりしたような? ビッグスマイルだった。

1週間前は無表情に徹した。5月28日ソフトバンク戦の1点を追う6回無死一、三塁。オコエに3球続けてセーフティースクイズを指示した。3バント覚悟も三塁走者をかえせず、後続も倒れて無得点。一気に逆転を狙った采配が、消極的に映ったのか周囲からは賛否の声が上がった。

その声を知ってか知らずか、延長12回にようやく1点を奪ってサヨナラ勝ちした同30日の試合後に「だから、無死一、三塁でセーフティースクイズやるんですよ。その気持ちは分かってください」と吐露。打線の奮起を信じて待った。

ここまでのシーズンを通して、バントミスや凡退で表情を変えたことはない。オコエのセーフティースクイズのときも同様だった。理由は「2軍監督時代に『どうせ、打てないだろ。打てるものなら打ってみろ』と思って見ることを覚えた。もちろん打てばうれしいですよ」。

監督のわずかな言動でもチームに与える影響は大きい。だから、ため息1つすら漏らさない。その分、打ったら少しだけ驚いたかのように喜ぶ。【巨人担当・為田聡史】