オリックス佐藤一磨投手(23)が、巨人戦でプロ初登板初先発し、5回無失点の好投で初勝利を挙げた。育成ドラフト出身では5人目の初登板勝利だった。
8日に支配下登録されたばかりの左腕は、背番号「93」のユニホームで躍動した。同じ育成出身の東から「どんどん打者に向かっていけ」と助言をもらった通り、190センチの長身から、最速148キロの直球に、カーブやフォークなどの変化球をまじえ「もう1人1人必死で、全力で1球1球投げました」。巨人打線を5回1安打無失点に封じ、5回で降板。大役を終えると、ベンチでチームの勝利を願った。
巡ってきたチャンスを生かした。1年目は腰痛に苦しみ、昨季は2軍の最多勝を獲得したものの、支配下登録されるまでに5年を要した。神奈川ですし店を営む両親には電話で吉報を伝え、遠征に合わせ実家にも帰って直接報告もした。抑えのマチャドから受け取ったウイニングボールは、見守った両親ら「家族に渡します」と笑顔を見せた。
前日8日の斎藤に続き、2試合連続で初勝利投手が誕生した。宮城や山下、平野佳ら離脱者が続出している投手陣に現れた孝行息子に、中嶋監督も目を細めた。佐藤が新人だった20年、指揮官は2軍監督だった。2軍ソフトバンク戦で初回に6失点した姿なども見ているだけに「本当によく成長してくれました」と感慨深げに振り返った。
チームは今季初の5連勝で借金4。若い力の台頭は離脱中の選手にも「早く帰ってこいというメッセージに。今いる選手にも刺激なるに」と指揮官。巻き返しへ、23歳左腕も重要なピースになりそうだ。【高垣誠】
◆佐藤一磨(さとう・かずま)2001年(平13)4月16日生まれ、神奈川県出身。横浜隼人から19年育成ドラフト1位でオリックス入団。チームのドラフト同期は宮城、紅林ら。23年は2軍で8勝を挙げ最多勝を獲得。今季も9試合で4勝2敗、防御率1・99の好成績を挙げ、8日に支配下登録された。190センチ、97キロ、左投げ左打ち。背番号93。
▼19年育成ドラフトで入団した5年目の佐藤がプロ初登板初勝利。オリックスの初登板勝利は22年椋木以来。5年目での初登板勝利は最も遅く、03年石堂(ヤクルト)に次いで21年ぶり2人目。また、育成ドラフトで入団した投手の初登板勝利は23年松井(巨人)以来5人目。
▼オリックスは前日8日も斎藤がプロ初勝利。オリックスで初勝利が2試合続けて誕生したのは、13年5月8日ソフトバンク戦の松葉、9日ソフトバンク戦の佐藤達以来11年ぶり。巨人が2試合続けてプロ初勝利を献上するのは18年4月7日ヤクルト戦の風張、8日ヤクルト戦の中尾以来になる。



