阪神村上頌樹投手(26)は左翼に高々と上がった打球を見つめ、その場に立ち尽くした。2回に1点を先制され、なお無死二塁。細川に投じた7球目、131キロのチェンジアップは大きな弧を描いて左翼スタンドに吸い込まれる。痛恨の2ラン被弾だ。
「1点だったらまだどうなるかわからなかった。3点あるってところでバッター陣にプレッシャーを与えてしまった。あそこを1点にしのげなかった自分が悪いと思います」
3点が重くのしかかった。0-0の2回。先頭の4番福永に右二塁打を浴び、5番高橋周には右翼線に運ばれ、先制を許した。さらに細川に6球粘られた末、1発を浴びた。「(流れを)止めないといけなかったですし、先頭を打ち取っていれば」と悔やんだ。
打線の援護に恵まれなかった。3回以降は「テンポよくしてリズム作れるように」と本来の投球を取り戻した。7回4安打、6奪三振。失点は3連打での3点のみだった。これで直近3試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)も記録。岡田監督は「防ぎようのない3点やったなあ。エアポケットみたいななあ」と表現した。
高橋宏との投げ合いは3度目。5日の広島戦でマダックス(100球未満の完封勝利)を記録した好投手とは、前回5月14日の豊橋でのマッチアップで7回1/3、130球の力投も、4失点で負け投手となっていた。リベンジに燃える中、自らも打席で対戦。「すごいピッチャーというのは感じた。自分がゼロに抑えていれば、もっと違う結果だった」と刺激を受けた。
これで今季6敗目。6月27日の中日戦(甲子園)で3勝目を挙げるも、直近9試合で白星はこの1勝のみだ。その中の5敗はいずれも先制点を献上している。指揮官は「だから勝ててない理由やん。今日なんか相手ピッチャー見たら、最近の調子見たらお前、3点はきついわ」と首をひねった。97球で7回を投げきるも、4勝目はまたもお預けとなった。【村松万里子】



