日本ハム松本剛外野手(31)が土壇場で不振脱却の“ゴウ砲”を鳴らした。楽天戦(楽天モバイルパーク)の3点を追う9回2死満塁で、中前へ1点差に詰め寄る2点適時打を放った。
4試合12打席ぶりの安打で、打点は出場25試合ぶりと久々の快音を響かせ、復調のきっかけをつかんだ。試合は敗れて2連敗となり、17日からは敵地で首位ソフトバンクとの2連戦。選手会長を中心に、目の前での胴上げを阻止する。
◇ ◇ ◇
松本剛は胸を張って打席へ向かった。3点を追う9回2死満塁の場面だ。
松本剛 マイナスに物事を考えることが最近、多かった。とにかくポジティブな気持ちで行きました。
楽天則本の152キロ直球を捉えた打球は、二遊間を抜けた。1点差に詰め寄る2点中前適時打。「涙、出んじゃないかっていうぐらい、うれしかった」。打撃不振で長くさまよっていた暗いトンネルの出口が、ようやく見えた。
きっかけをくれたのは愛称「モーレ」ことレイエスだ。試合中に近寄ってきた29歳の助っ人は、31歳の選手会長に「下向くな」「ポジティブに考えろ」と声をかけた。心が奮い立った。
松本剛 年齢も上になってきて試合中は僕に後輩たちも声がかけづらい部分はあると思う。そんな中でモーレが『お前はいいバッターなんだから、自信を持って打席に行け』と言ってくれて、その通りだなと。打てようが打てまいが、しっかり自信を持って打席に立つことが宿命だと思う。
12日の全体練習では新庄監督からいろいろ助言を受けるなど、みんなが松本剛を気にかけるのは、CS進出を決めるために欠かせない存在だから。自信を取り戻した選手会長は言った。
松本剛 より胸を張って、しっかり打席に向かって1打席1打席やっていきたい。とにかくポジティブシンキングで明るく。ボスも言う「楽しく」っていう言葉。簡単そうですごく難しいのは選手みんな感じていると思う。本当に楽しめるかは僕ら次第。しっかり楽しめるように。連敗したけど切り替えていきたい。
17日からはソフトバンクと2連戦。連敗なら目の前での胴上げとなる勝負どころで意地を見せ、1試合でも早く6年ぶりのCS進出決定へ-。「泣くかもしれない」。涙はその時に取っておく。【木下大輔】



