<オリックス1-9広島>◇19日◇京セラドーム大阪

 広島大竹寛投手(25)が球団史に新たな1ページを刻んだ。この日も0を並べ、6回で91年に佐々岡がマークした30イニング連続無失点記録に並んだ。そして7回も下山、日高、岡田を簡単に3人で抑え、一気に球団新の31回連続無失点を達成した。無傷のまま救援にマウンドを託した右腕は褒美の3勝目もゲット。「うれしいけど、それより交流戦の頭を取れた。そっちの方が良かったです」とチームの勝利を喜んだ。

 「こういう状況でたくさん集まっていただいて力になりました」。新型インフルエンザの感染拡大が心配される大阪での初めての試合。それでも左翼応援席は満員で、地元オリックスファンより多い声援が快投を押してくれた。勝利を届けることが恩返しだった。

 唯一のピンチ、初回2死満塁は日高を二ゴロで料理。それは昨秋から取り組む左打者対策の新球チェンジアップで、投球の幅の広がりを証明した1球でもあった。防御率0・77はリーグ断然1位。ブラウン監督は聞かれてもいないのに「去年の秋、私がきっとあの球は使えると言ったのを覚えてるかい?」と得意げに言った。現時点で、無失点記録が途絶える気配はない。【松井清員】

 [2009年5月20日9時36分

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