<ロッテ6-8ソフトバンク>◇18日◇千葉マリン

 また不運…ソフトバンク松田宣浩内野手(26)が18日、右手首尺骨(しゃっこつ)付近の骨折で今季絶望の危機に追い込まれた。3回表の2打席目に右手首に死球を受けた。3、4回の守備は処置を受けずに守ったものの、痛みがひどくなり、5回表にベンチに退いた。試合中に千葉市内の病院でエックス線検査を受けた結果、骨折が判明した。同内野手は今季4月3日の開幕戦で一塁に帰塁した際、右手甲を骨折。2カ月後の6月に復帰したばかりだった。

 劇的な白星の裏で、秋山ホークスに衝撃が走った。松田が右手首を骨折し、今季復帰が絶望的となった。秋山監督が苦しい胸の内を言葉にした。「また、やったみたいだね。いる人間で頑張るしかない」。

 原因は3回表の死球だ。2打席目にロッテ唐川の内角球をよけきれず、右手首付近に死球を受けた。そのまま応急処置を受けることもなく、3、4回裏は守備にもついた。だが、痛みがこらえ切れなくなり、5回表に3打席目が回ってきたところで交代。千葉市内の病院に直行し、レントゲン検査を受けた結果、右手首尺骨(しゃっこつ)付近の骨折と診断された。

 今後、福岡市内で精密検査を受ける予定だが、戦列復帰には3カ月近くかかると見られる。東チーフトレーナーは「福岡に戻って、もう一度検査してみてから」と話すにとどまったものの、04年に当時西武に在籍したカブレラが右手首尺骨を骨折した際も、1軍復帰まで約3カ月を要した。レギュラーシーズンはもとより、クライマックスシリーズでの復帰も厳しい状況だ。

 松田は今季、4月3日の開幕戦で右手甲を骨折。2カ月間のリハビリを経て、6月3日に復帰すると交流戦期間中に4本塁打を放つなど、チーム浮上に大きく貢献。ここまで打率は2割6分4厘と低迷しているが、31試合出場で5本塁打を放つなどパンチ力は大きな魅力だった。守備でもスローイングに抜群の安定感をみせていた。松田の復帰などでレギュラー陣が固まり、チームは交流戦を制したが、球宴前に大きなアクシデントに襲われてしまった。

 [2009年7月19日11時56分

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