またまた打った!

 中日の新外国人ジョエル・グスマン外野手(26=オリオールズ2A)が3戦連続弾を放った。24日、韓国LGとの練習試合(北谷)に4番指名打者で先発すると3回、無死一、二塁の好機で打席に立った。マウンドには同じドミニカ共和国出身の右腕リズ。実は2年前同国のウインターリーグで投球を見ていた。記憶を呼び起こし、持ち球を頭に入れて2球目を打ちにいった。

 「彼の持ち球は直球、スライダー、カーブ。直球を待っていたが、そこにカーブがきた。いつものように自然にバットを合わせただけだよ」。

 狙いは外れても対応できた。やや泳ぎながら中堅左の芝生席に放り込んだ。「当てただけ」でスタンド・インの1号と、前日の完璧な2号は周囲にそのパワーを知らしめたが、この日は頭脳派の一面をうかがわせた。2年前に見たボールの軌道をイメージし、タイミングをずらされながらも芯でとらえた。

 「日本では対戦相手の細かいデータがあるようだが、僕は情報があればそれを使いたいタイプ。特に他球団がブランコのようなパワーヒッターにした攻め方や、同じリーグの投手の傾向は重視したい」。

 各球団に担当スコアラーを配置しているオレ竜には詳細な相手投手のデータがある。一般的に外国人助っ人はデータに頼らない傾向があるが、グスマンはきっぱりと「ID派」を宣言した。この日は第1打席にも中前打を放ち、3打数2安打3打点。今や手がつけられない状態のG砲はパワーと頭脳を兼ね備えた万能型。今後のオープン戦では日本人投手のデータ収集に励むつもりだ。【鈴木忠平】

 [2011年2月25日10時31分

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