【マイアミ(米フロリダ州)14日(日本時間15日)=斎藤庸裕】ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)連覇を目指した侍ジャパン大谷翔平投手(31)の夢が、ついえた。ベネズエラとの準々決勝に「1番DH」で出場し、強烈な先頭打者アーチを放ったが、両チーム計5本塁打の打ち合いに敗れた。3年前の前回大会では胴上げ投手として貢献したが、今大会は最後のバッターで無念の終戦となった。エース山本由伸投手(27)は4回2失点で降板し、救援陣も踏ん張れず、力負け。侍ジャパンが4強を逃したのは大会6度目にして初の屈辱だが、大谷は出場の可能性がある28年米ロサンゼルス五輪へ意欲を見せた。

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大谷は、負けたという事実を受け止めるように言葉をつないだ。「悔しい」、「力不足」、「失敗」。9回2死、遊飛を打ち上げ最後のバッターとなり、歓喜に沸くベネズエラ側とは対照的に足早にベンチ裏へと引き揚げた。「本当に悔しい。強かったですし、やっぱり力で最後、押し切られた印象」。無念の敗戦後、整列してファンにあいさつする侍ジャパンの中に、大谷の姿はなかった。

2連覇の夢はかなわなかった。「本当に悔しいの一言。惜しいゲーム、勝てる要素の多いゲームだったと思うので。全部が押し切られたというわけではないですし、ところどころで勝てる要素はあった」と唇をかんだ。先発の山本がアクーニャに先頭打者アーチを浴びると、直後に大谷が先頭弾返しで応戦。だが、4回1死一、二塁の第3打席では空振り三振し、「もちろんあそこで1本出ていれば少し違う展開になったのもまた事実だなとは思うので。自分の力不足も含めて、そこも欠ける要素のひとつだった」と責任を負った。

23年の前回大会からドジャースでのワールドシリーズ2連覇まで、負ければ敗退の一戦でずっと勝ち続けてきた。山本とともに優勝請負人とも称されたが、WBCで4強を逃したのは侍ジャパンで初の屈辱となった。「優勝以外は失敗。結果的にはそうなる」。はっきりと言い切った上で、自身の気持ちも含めて仲間たちの思いを代弁した。

「終わったばかりなので、次に次にっていう風にはなかなか考えられてないと思うんですけど、必ず代表(の戦い)はこの先もありますし、若い選手も多いので、次のチャンスは必ずあるかなと。そこに向けてまたみんなで頑張りたいなというか、『また会おうね』ってみんなで話したので、一回りも二回りも大きくなって、また戻ってくるんじゃないかなと思います」

今後はドジャースに戻り、フルシーズンの二刀流でワールドシリーズ3連覇を目指す。そして、28年ロサンゼルス五輪では再び日の丸を背負う可能性もある。「代表戦はもちろん、リベンジというか挑戦したいですし。どういう形で次、出場できるか自分自身も含めて分からないですけど、次の機会、また集中したい」。夢や目標に届かないこともある。だが大谷の言葉通り、次が必ずある。不屈の男は、再びはい上がる。

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