39代木村庄之助(63=九重)と43代式守伊之助(62=春日野)の立行司2人は、今場所から横綱土俵入りの時に新しい装束を着ている。大の里、豊昇龍ともに今年に入ってから横綱に昇進。これを機に、両横綱からそれぞれ、装束を贈られた。
装束をよく見ると、丸い模様は「大の里」や「豊昇龍」と描かれている。そのため、この装束は横綱土俵入りの時だけ、着用している。
庄之助が事情を説明してくれた。「横綱の取組を合わせる時、装束に名前が入っていると、中立でなくなり、ひいきしているように見えてしまいます。ですから、この装束は土俵入り専用なんです」。伊之助も「取組の時は着られません。裁かない力士ならいいのですが…。庄之助親方と土俵入りの時に限って着ましょうと話をしました」と明かした。庄之助は結びの一番のみ、伊之助は結び前までの2番を合わせる。どうしても横綱戦に絡むため、やむを得ない判断だ。
装束は高価なものになれば、数百万円に上る。2人の立行司は「ありがたいです」と土俵入りで披露することで感謝の意を示しつつ、行司としての中立性にも気を配っている。【佐々木一郎】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)






