ボクシングWBO世界スーパーバンタム級6位大竹秀典(37=金子)が19日、日本男子最年長の世界王座奪取へ向けて渡米した。

 25日に米アリゾナ州グランデールで、同級王者アイザック・ドグボエ(23=ガーナ)に挑戦する。14年に英リバプールでWBA同級王座に挑戦で判定負け以来、3年9カ月ぶりの世界挑戦王座奪取となれば、元3階級制覇王者長谷川穂積の35歳9カ月の最年長記録を1歳4カ月更新する。

 ドグボエはガーナ代表として12年ロンドン五輪に出場し、プロでは19勝(13KO)の無敗王者。同級では16日に、IBF王者岩佐(セレス)がドヘニー(アイルランド)に王座を奪われた。次戦でこの2人の王座統一戦のプランが浮上している。大竹は「そうはさせないようにしたい」と、落ち着いた口ぶりながらも闘志をのぞかせた。

 普段は横浜ビールの料理人として仕事している。晴れ舞台に臨むガウン、トランクス、シューズともビールカラーのくすんだゴールドにした。トランクスのベルト部分は白いビールの泡をイメージ。「色合いはうちのビールならヴァイツェンかな。ゴールドと白は黄金比率の7:3にしてもらった」と話す。

 日本食やゲン担ぎなどは持参しなかった。「日本食の料理店はある。和食が食べられればいいので」という。王者は強敵だが、大ベテランがひと泡吹かせるつもりだ。