王者内藤律樹(27=E&Jカシアス)が辛くも2度目の防衛に成功した。

初のタイトル挑戦となった同級14位永田大士(28=三迫)との対戦。序盤から一進一退の試合になり、10回に右ストレートを浴びてダウン。その後は接近戦で打ち合い、いずれも1ポイント差の2-1判定で勝利した。

内藤は「負けたら引退」の決意で臨んでいた。初回に「スピードもパンチ力ない」と相手の実力を見切った。その「余裕」が大苦戦となり、右ジャブに何度も顔を突き上げられた。「防戦一方の時間が多かった。見栄えも悪かった」。10回にはついにダウンを喫して「もう根性勝負」と腹をくくり、頭をつけ打ち合った。

控室ではガックリ肩を落としていた。「勝負というより、何もできなかったことが悔しい。やりたいことが一つもできなかった。ただつながっただけ」。試合後に米ニューヨークへ売り込みのプランもあったが「これじゃだめ。私生活から課題を与えないと」と反省ばかりが口をついた。