IWGPヘビー級選手権で王者オカダ・カズチカ(31)が挑戦者SANADA(31)を下し、4度目の防衛を果たした。これで2年ぶりに立つ年明けの東京ドームのメインで、G1Aブロック公式戦で敗れた飯伏幸太(37)と対戦することが決まった。

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オカダが約束を果たすため、36分超の死闘を制しベルトを守った。「ライバル」と認めるSANADAに追い詰められた。それでも王座を譲るわけにはいかない。スカルエンドで絞められ意識が遠のく中でもカウント2で返す。続けざまにラウンディングボディプレスを受けたが、意地で膝を立てて防いだ。残る力を絞り、最後はレインメーカーをさく裂させV4。涙を流すSANADAに手を差し出し握手。「まだまだこの続きやっていきます。そしていつか、東京ドームのメインで戦いましょう」とたたえた。

これで2年ぶりに東京ドームのメインに立つことが決まった。相手はこの日挑戦権利証を守った飯伏。G1Aブロック公式戦に敗れた屈辱を晴らすチャンスが巡ってきた。1・4にIWGPヘビーを取り、そのまま翌1・5に同インターコンチネンタルベルトも取る2冠プランを掲げる飯伏に対し、「何が2冠だ、このやろう。IWGPもオカダもそんな安く売ってないから。かかってこいこのヤロー」。オカダにとって大事なのは、最強を示すIWGPヘビー級のベルトだけだ。

約束がある。花道を去る時、喜ぶファンの顔を見渡しながら「東京ドームを超満員にします」とあらためて宣言した。昨年の1・4東京ドーム。メインのリングから見渡すと空席がまだまだあった。刺激となるのは現在日本中を熱狂させるラグビーW杯だ。「知らない人でもわーっとなる。プロレスも知らない人がいる中で興味を持ってもらいたい。そういう部分で悔しいし、負けていられない」。ドームから世界に向けて、プロレスの力を示すつもりだ。【高場泉穂】