今年3月に88歳で他界した覆面人気レスラー、ザ・デストロイヤーさん(本名リチャード・ベイヤー)の追悼興行が行われ、団体の垣根をこえた66人の選手が天国の白覆面へ熱いファイトをささげた。

メインは武藤敬司(56=W-1)、獣神サンダー・ライガー(新日本)、3冠ヘビー級王者宮原健斗(30=全日本)組対全日本06年入団の3人、SANADA(31=新日本)、BUSHI(36=新日本)、KAI(36=フリー)組の6人タッグ戦。異色のタッグ戦に会場は盛り上がり、最後は足4の字固めの継承者である武藤がKAIに足4の字を決め、天を指さしながら3カウント奪取。さらにライガー、宮原も同時に決め、足4の字トリプル競演。デストロイヤーさんへのリスペクトを示した。

全日本時代の弟子3人と戦った武藤は「成長が見られてよかった」。さらに来年1月に引退するライガーと組めたことも喜び、「本当にうれしかった。こういう機会を与えてくれたデストロイヤーさんに感謝」と感慨深く話した。ライガーも武藤「長い間ありがとう」と感謝し、2人は抱き合った。

一方、1人リングに残った宮原は「デストロイヤーさんの時代、そして武藤さん、ライガーさんの時代、リセットします。これからのプロレス界はおれらの世代が盛り上げていく」と宣言した。