ボクシングで元世界3階級制覇王者の八重樫東(37=大橋)が1日、オンラインで会見し、現役引退を表明した。

2月に大橋秀行会長から引退を勧められて決意した。05年3月にプロデビューし、11年にWBAミニマム級、13年にWBCフライ級、15年にIBFライトフライ級の王座を獲得し、日本選手3人目の3階級制覇を達成。どんな相手にも逃げずに激しく打ち合うスタイルから「激闘王」の異名を取った。昨年12月にTKO負けしたIBFフライ級王者ムザラネ戦が、最後の試合となった。通算成績は35戦28勝(16KO)7敗。一問一答は以下の通り。

-山あり谷ありのボクサー人生

八重樫 常に前を向いて、今日よりも明日がいい日になればいいと進んできた。長いマラソンを完走できたのはいろんな人の協力があったから。ファンの方の応援があったから、劣勢になってもパンチが出せた。

-「激闘王」の愛称

八重樫 大好きです。打ちつ、打たれつのボクシングで、すごく親しみのあるニックネームでこれからも宝物になると思う。

-3階級制覇

八重樫 誇れるのは世界王者になれたことではなく、負けても立ち上がったこと。(3階級は)結果そうなったが、強い相手に勝ちたいという思いが1番。強くなりたいと思って、結果的についてきた。

-今後はトレーナーとして、先月プロデビューした「アマ8冠」の中垣を指導していく

八重樫 引退しても大橋ジムの八重樫として生きていきたい。会長の力になれるように、自分の経験と知識を後輩たちに伝えていければ。