女子アトム級(45キロ)スーパーファイトは、Krush同級王者の菅原美優(21)がNOZOMI(16)に3-0で判定勝ちした。ともにK-1デビュー戦だったが、菅原が得意の前蹴りでNOZOMIの動きを封じ、ダウンも奪って初黒星をつけた。フェザー級注目の1戦は、軍司泰斗(22)が森坂陸(22)に3-0で判定勝ちした。

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菅原が王者の貫禄を見せた。2回には左前蹴りで相手を押さえつけるような形から、右ストレートでダウンも奪った。NOZOMIに左右のフックなどで反撃されたが、最後まで距離を取って、パンチをもらわなかった。

菅原は「ダウン後、すごく冷静になってしまって、暴れられなかった」と反省した。それでも、NOZOMIのパンチと踏み込みの良さに警戒し、最後まで落ちついて戦い抜いた。相手のバックステップのうまさから当初は前蹴りを多用しない作戦だったが、「思ったより入ったので、変更した」。ダウンも奪っての完勝につながった。

危なげない勝利に見えたが、「試合前はデビュー戦並みに緊張して、昨日は吐いたりした。情緒不安定だった」という。それでも、昨年の第3代Krush同級王座決定トーナメントを制し、ベルトを巻いた責任感が菅原に前へ出る力を与えた。「チャンピオンとして、もっと頑張る」。K-1の年間表彰式「K-1 AWARDS 2020」新人賞に輝き、この日の勝利で1段ステップアップした菅原は、さらなる成長を誓った。